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[2025年06月12日] つながれ! 全国のソフトボールファン!! 「チャレンジ10,000人とキャッチボール」(第65回)


 「第58回日本女子ソフトボールリーグ」(日本女子ソフトボールリーグ:JSL)が4月に「開幕」を迎え、5月16日(金)~19日(月)「第2節」が開催されました。
 「第2節」は「プラチナセクション」「サファイアセクション」それぞれのセクションに分かれての大会開催となり、「プラチナセクション」が長野県下諏訪町・下諏訪スタジアム(試合結果はこちら)で、「サファイアセクション」が山形県山形市・きらやかスタジアム(試合結果はこちら)で開催されました。

 「2025シーズン」も前半戦が終了し、チームは「日本リーグ優勝」をめざし、「真剣勝負」を繰り広げていますが、全国のソフトボールファンとつながるイベント「チャレンジ10,000人とキャッチボール」はシーズン中も継続しています。
 この企画は昨シーズン(2024年)、日本リーグでプレーする「現役選手」たちが企画し、スタートしたもので、このイベントの目的は、キャッチボールを通じて「コミュニケーション」を深め、ソフトボールを応援してくださる地域や人々と「つながり」を持ち、12チームの選手たちが競い合いながら「一致団結」して目標達成に向けてチャレンジしていこう! というものです。
 このイベントには、人生で「初めて」ソフトボールを手にした方、長年ソフトボールを楽しみプレーをしている方、誰でも参加OK! ちょっとでも「キャッチボールをしてみたい!」「ソフトボールをやってみたい!!」と興味を持ってくださった方、一緒にキャッチボールを楽しんじゃいましょう!!!
 2025シーズンも張り切って「チャレンジ10,000人とキャッチボール」の動画を毎週木曜日に公開していきます。65回目となる今回も2本の動画を公開させていただきます。

 まず1本目は、靜甲(チーム紹介ページはこちら)が、静岡市立清水駒越小学校を訪問し、6年生の皆さんとキャッチボールを行った際の動画です。
 子どもたちの「ボールを投げる能力」の低下傾向が続いている……といわれています。スポーツ庁が実施した2023年度の体力・運動能力調査の結果(6~79歳の約5万9千人に調査を実施)。調査が始まった1960年代と比較すると、10歳男子の「ソフトボール投げ」の記録は、1965年度の平均値は30mを越えていましたが、1990年代に入ると、27mにまで下がり、今回の調査では21mにまで落ち込んでいるのです。最近10年間を見ても、50メートル走などの記録が横ばいなのに対して、小学生年代のソフトボール投げは、どの年代も男女とも低下傾向にあるのです。
 一方で、身長と体重は男女どの年代も1960年代を上回っており、分析を担当した運動生理学を専門とする大学教授によれば「ボールを投げる力は、筋力より経験が影響する。野球離れ、ソフトボール離れが、その原因の一つなのでは……」と分析していたそうです。
 調査が始まった時期はプロ野球で読売巨人軍の9連覇(1965~1973年)と重なり、当時は野球人気が抜きんでていました。また、学校の体育授業や体育祭等でもソフトボールのクラスマッチ(クラス対抗)が頻繁に行われており、地域でも「町内対抗」の野球大会やソフトボール大会が盛んに行われていた時代でもありました。また、よくいえば「おおらか」な時代で、勝手に小学校や中学校の校庭、グラウンドに入り込み、草野球や草ソフトに興じることができた時代でもありました。
 時代は変わり、許可なく学校の校庭に入り込む……なんてことはできない、許されない時代となり、公園でも「キャッチボール禁止」なんてところも見られます。また、今はサッカーが人気で、「eスポーツ」等を含め、興味や選択肢が多様化しているのも「事実」であり、「現実」です。
 (公財)日本ソフトボール協会でも、競技人口・チーム登録数の減少に頭を痛め、その対策に懸命に取り組んでいますが、なかなかその減少傾向に歯止めをかけることができずにいます。現在、「アンダーカテゴリー対策部会」を立ち上げ、特に令和9年度から「全国中学校大会」(全中)の男子ソフトボールが実施競技から外れることが決まっており、令和7年度に中体連に登録している男子チームは33チームに減少(令和6年度の77から58%減)、今年、中学校に入学した新1年生は3年生時に「全中」に出場することはできないのです。女子についても同大会から現在28チームが参加している大会の出場枠が20チームに絞られ、令和12年度に再度見直しが行われる等、事態は深刻で逼迫しているといえるでしょう。
 だからこそ……静岡県内の学校を訪問し、「ソフトボール投げ」の指導を行っている靜甲のような取り組みは、重要で大切なものであり、JSLとしても、このキャッチボールイベントはもとより、各チームがそれぞれの地元で、あるいはリーグ開催地でソフトボールクリニック(ソフトボール教室)を積極的に行う等、ソフトボールのさらなる普及をめざし、懸命な取り組みを進めています。
 JSLでは「新しい仲間」を求めています。どうか皆さん、このキャッチボールイベントへ参加してみてください! キャッチボールの楽しさ、ソフトボールの面白さを「体感」してもらえれば……と思います。
 そんな取り組みを進める靜甲は「第2節」終了時点で4勝1敗、「プラチナセクション」同率首位に立っています。一昨年の「日本リーグチャンピオン」、今シーズンは「王座奪還」へ向け、燃えています!
(※靜甲「第2節」の試合結果・試合レポートはこちら。第1戦 第2戦 第3戦)。

 戦いの舞台は、異なるセクション「サファイアセクション」との対戦となる「交流節」(7月4日(金)~6日(日)、富山県富山市・岩瀬スポーツ公園ソフトボール広場で開催。試合スケジュールはこちら)に移されます。レギュラーシーズンでは対戦のない相手との試合は、セクション内の対戦とはまた違った「面白さ」があります!大会最終日には「スペシャルイベント」が企画・開催されますので……見逃すことのできない試合となることは間違いありません!! ぜひぜひ試合会場に足を運んください!!!

 2本目の動画は、小泉病院 Blue Arrows(チーム紹介ページはこちら)が「やまみソフトボール教室」と銘打ち、広島県三原市の小学生ソフトボールチームの皆さんとキャッチボールを行った動画です。
 「やまみソフトボール教室」では広島県三原市の小学生を対象に、ソフトボールの「基礎・基本」を学び、終了後、キャッチボールイベントへの参加を呼びかけたところ、たくさんの皆さん(89名も!)が参加してくださいました。
 広島県三原市といえば……かつて「東洋繊維三原」(東繊三原)「トスコ三原」という昭和61年(1986年)の「第38回全日本総合女子選手権大会」(9月27日~29日/長野県伊那市で開催)で優勝を飾り、JSLでも活躍した強豪チームがありました。たくさんの子どもたちがソフトボールに親しみ、楽しんでくれている姿を見ると、そういった「歴史」と「伝統」が脈々と息づき、受け継がれているのだな……と嬉しくなります。
 時代の流れとともに、惜しまれながら活動を休廃部してしまったチームはたくさんありますが、かつてそこで輝いていた「ソフトボールの歴史」を過去のものとしてしまうのではなく、次なる世代へと伝え、受け継ぎ、「今」へと「未来」へとつなげていってもらえたら……と願うばかりです。
 その意味でもソフトボールの「未来」「将来」を担う子どもたちへの普及活動は「重要」にして「必須」のものです。ただ試合を行うだけでなく、リーグ戦を戦うだけでなく、このキャッチボールイベントやソフトボールクリニック、ソフトボールのさらなる普及、新たな競技人口の獲得へ向けた取り組みを進めていきたいと思います!
 2本目の動画で「ソフトボール教室」を行い、キャッチボールの相手を務めてくれた小泉病院 Blue Arrowsはリーグ開幕となった「第1節」で連勝スタート! 「第2節」では1勝2敗と負け越してしまいましたが、通算成績3勝2敗と「サファイアセクション」3位につけています(※小泉病院 Blue Arrows「第2節」試合レポートはこちら。第1戦 第2戦 第3戦)。

 「第58回日本女子ソフトボールリーグ」は前半戦を終了し、次節は「プラチナセクション」「サファイアセクション」全12チームが集結し、前半戦の順位に基づき、異なるセクションのチームと対戦する「交流節」が開催されます。「交流節」は7月4日(金)~6日(日)、富山県富山市・岩瀬スポーツ公園ソフトボール広場で開催されます(試合スケジュールはこちら)。
 「交流節」では様々な「スペシャルイベント」も開催される予定です。詳細は決まり次第、このサイトで発表します!!!

※動画は各チームの公式SNSでも公開しています。
 靜甲 公式Instagram https://www.instagram.com/seikosoftball/
 小泉病院 Blue Arrows 公式Instagram https://www.instagram.com/koizumi_hospital_blue_arrows/
 JSLの情報満載のInstagramはこちら https://www.instagram.com/women_softball.jsl/

チャレンジ10,000人とキャッチボール


次回予告(6月19日公開)
次回予告

前回動画(6月5日公開)


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